レポートその一





火影について


今、木の葉の最高権力者は三代目火影だ。彼はアカデミーの創始者でもある。
僕は彼の名前を知らない。
三代目と言えば誰でもその存在を認識できるからそれ以上は必要がないからだ。
火影、一代目は里を作り上げ二代目は一代目の弟、三代目はその二人の弟子で、四代目は三代目の教え子の弟子、らしい。
本来ならば今の最高権力者であるはずの四代目は九尾事件で亡くなってしまっている。しかし、彼の顔はしっかりと火影岩に残されていて、四代目の顔を知らない人はいない。
三代目はプロフェッサー(教授)の異名を持つ。アカデミーを作った功績をたたえると同時に、それほど彼が育てた忍びは優秀になったということだ。
代表的なのはやはり三忍だろう。
ただ、残念なことにそれぞれが人格的にも素晴らしい人間になったかというと答えるのに窮する。

自分でもよくわからないが気になることがある。

四代目とうずまきナルトという僕と同い年の悪戯好きの子の関係だ。
片方は里の英雄と謡われる故人、かたや里に忌み嫌われているといっても大げさではない子供。
関係などまったく無さそうな、というか普通なら何も接点がない、というかあったらおかしいことなのだ、火影なのだし、ナルトが生まれたときにはもう四代目火影は亡くなっていたかもしれないのに。

だがしかし。

二人は似ているのだ。
金の髪、青の瞳、あれほどの純色をほかに見たことがない。少なくとも僕は。
もともと、何かの授業で受けたがあの色の組み合わせは生まれにくいと聞いたことがある。
それとなくナルトやその周囲にナルトの親や親戚のことを探ってみたけれど何の情報も手に入れることはできなかった。
本人も何も知らされていないらしい。

おかしいじゃないか。

親が忍びだったりすればいつ殉職したかは極秘事項だから知らないということもきっとありえることだとは思う。
それか九尾事件によってなくしたのであればそう思うはずだろう。
だけども、親戚の一人もナルトは知らない。知らされていないのだ。
まさに天涯孤独というやつなんだろうけども、その中の誰の死の情報を知らないのはおかしいだろう。全員忍びであるという可能性も無きにしもあらずだがほとんど可能性としては皆無に等しいと僕は思う。

根拠は何もない。

ここから書く事は僕の完全なる推測で憶測に過ぎない。
まぁこんな注意書きを書いてもこの内容は僕しか見ないから意味のないことなんだけども。とにかく。

四代目火影とうずまきナルトは親子関係なのではないか。

と思うのだ。僕は。
根拠というか、これだという証拠や記述はないけども、状況的証拠とかいろいろ調べてみて僕はこの推測が多分間違っていないと思う。
まぁ、間違っていないと僕が勝手に思うだけで、現実に間違っていたとしてもどこにもなんにも影響はない。
ただ僕がすこしだけ憶測が外れたことによって残念に思うだけで。