ねぇ、痛い、痛いわ
お願い、意地悪しないで
痛いの、あなたならなんとかしてくれるでしょう?
ほら、こんなになって、かわいそうだと思わない?
「何を言ってるんだか」
冷たい、冷たいわ、あなた
こんなに苦しんでいるのに、そんなに平然としていられるなんて
わかっていたわ、そういう人なんだって
だけど、だけど
「訴えているよりさっさとそれ、終わらせろよ」
わかっているわ、だけど
痛くて、苦しくて、あなたなんかにはわからない
アタシが、どんなに辛いんだって
どんなに、助けを求めているんだって
「最初に言い出したのはお前だぞ」
えぇ、そうだったわ
でもね、こんな事態、予測してなかったのよ
こんなに辛いことになるなんて
ねぇ、お願い、助けて
そうだ
「ねぇ、私のと眼球取り替えて」
「やだよ、めんどくさい」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
「なによなによなによ!!もー怒った!!」
「で?今度は何をするんだ?」
「あー!!馬鹿にした!!今アタシを馬鹿にした!!」
「だいたい、んなちっぽけなことで手術なんかするわけないだろが」
「なーにーよー!!アタシこんなに辛いのに!!」
「最初に言い出したのはお前だ」
「あんたがご飯食べないからでしょうが!!」
「食べないからって、料理すると言い出したのはウサギだ」
「えーえそうですとも!だけど手伝ってくれたっていいでしょうに!!」
「お前には妖力があるんだから手伝う必要なし。それに腹は減ってないんでね」
「酷い!!あんた極悪非道ね!!こーんな可愛らしい小動物にこんな酷い仕打ちをして!!動物虐待で訴えてやる!!」
「どうぞご自由に、どこに訴えるつもりだ?珍種保護協会とかどうだ?逆に捕まって檻の中で一生保護されるのがオチだな」
「むーかーつーくー!!」
「大体、たまねぎなんかで眼球取替えようって考える馬鹿、ウサギくらいだ」
「うるさいっ!!・・・あ、うぅ、み、耳が・・・頭が・・・」
「自業自得」
「・・・あんたってさいてー」